業務委託契約者が負担する経費

業務委託契約者が負担する経費業務委託契約者が負担する経費

実際の運用では、業務をする上で必要な環境は委託者が最初に整えることが多いですが、その後業務をする上でかかる費用は受託者が負担をするケースがほとんどです。
例えば、飲食店運営を業務委託で受ける場合の例としては、以下のようになります。

店タク

  • 店舗運営に必要な内外装や厨房機器類など資産となるもの(投下資本)
  • 店舗の躯体に関わる修繕費
  • 経年劣化等で買い替えが必要になった内外装や厨房機器類など資産となるもの

店カツ

  • 機器や設備の利用料
  • 電話料金、郵送代などの通信費
  • 文具、備品などの消耗品
  • 営業ツール、名刺などの広告宣伝費
  • 交通費
  • 水道光熱費
  • 使用者の扱いにより発生した内外装や機器類の修繕費

契約解除について契約解除について

委託業務の法的性格の違いでも記載していますが、契約の解除権が民法で定められていますが、準委任契約と請負契約とでは契約解除の条件が異なります。
(注意:実際には契約書で修正されることが多く、契約書の規定が最も重要となります。)

準委任契約の解除は原則自由委任契約の解除は原則自由

準委任契約の当事者は、いつでも無条件でその解除をすることができます(民法第651条第1項)。
ただし、解除自体は比較的自由にできるものの、注意する点があります。

店タク

その解除によって損害があった場合や委託者に不利な時期に解除となった場合は、その損害を賠償してもらう必要があります。(民法第651条第2項)。
「不利な時期」とは、委託者が直ちに自ら委託内容を行うことができず、また、他の受託者に対して委託内容を委託することができない時期や、受託者が委託内容の処理の準備に着手した時期をいうとされています。

店カツ

その解除によって損害があった場合や委託者に不利な時期に解除となった場合は、その損害を賠償しなければなりません(民法第651条第2項)。

なお、原則として、法律の規定による解除できる権利(決定解除権)は契約書で放棄させることができますので、期間途中での任意解約の可否は契約書において明確に定めておいた方がよいです。
以上の点を踏まえて、準委任契約の業務委託契約では、常に契約解除のリスクを考慮しておく必要があります。

請負契約の解除は条件付き請負契約の解除は条件付き

条件付きで委託者と受託者に契約の解除が認められています。

店タク

委託者は「受託者が仕事を完成しない間」であれば、契約の解除をすることができます(民法第641条)。
また、仕事の目的物に欠陥があった場合も同様です(民法第635条本文)。

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受託者は、「委託者が破産手続き開始を受けたとき」は、契約の解除ができます(民法第642条第1項)。

つまり、委託者は、比較的緩やかな条件のもとで契約解除ができますが、受託者は、かなり厳しい条件のもとでなければ契約解除ができません。

このため、契約解除という点では、請負契約は、委託者にとって有利といえます。
業務委託契約を請負契約とする場合は、特に受託者は、契約書で契約解除条項を記載し、契約を解除できる権利(約定解除権)を確保しておく必要があります。

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