1970年から1980年にかけて、
邦楽でいうと、山口百恵やピンクレディーがヒットしたころでしょうか。
この頃は洋楽を日本で聴くことのできる環境は多くはありませんでした。
洋楽に少しでも詳しいと、今でいう”ドヤる”ことができたわけです。
付き合い始めたばかりの女性を洋楽が流れている喫茶店やバーなどに連れていきたいと考える男性も多かったそう。ええ格好しいなのです。
そんな人々が集まる“ロック喫茶”がかつて名古屋市にありました。
その名は「時計じかけ」。
女性を連れていくことはもちろん、一人でしっぽりと珈琲やお酒を楽しみたいという人が集まる空間でした。
学校にも自宅にも居場所がない、そんな人もここに集まってくるのです。
唯一、自分が自分でいられる場所でもあるから。
実は、既に閉店してしまっているようです。
しかし、ネット上には閉店を惜しむ声がたくさんありました。
「閉店は止む無しだと思うけど、寂しい」
「1986年の時点で既に化石のような存在だった時計じかけが好きだった」
「ロックをかけ続ける真っ暗闇な空間が好きだった」
など。
今回取材させていただいた店タクユーザーさんは、そんな「時計じかけ」の復活を夢見る一人の男性、立松さんです。
立松さんも、かつて時計じかけに通っており、その閉店を惜しむファンのうちの1人です。
定年退職されており事務職として働き続けているものの「自分のやりたいことに挑戦したい」という気持ちは収まらず。
奥様と二人で飲食店を始めるために活動されているそうです。
コンセプトは、
「他に居場所がない人にとって居場所になるようなお店」
どこかで聞いたことのあるような…
そう、「時計じかけ」です。
70~80年に流行ったロック喫茶は、
明るくて活気があってスタッフもお客さんも和気あいあいとしていて…
というような空間ではありません。
どちらかというと、閉鎖的なような空間でありつつも排他的な社会から人を守る、孤立感からその人を守る、
そんな空間です。
提供するものは珈琲、ビール、その他軽食。
自分の居場所として長く居続けられるように。
音楽はかけられるようにしたいけど、世の不動産サイトではなかなかそのような物件が見つけられない。
だから店タクに登録してくださったようです。
お店を経営されている中で、立松さんの活動や思いに共感してくださった際はぜひ連絡を取ってみてください。
今時の繁盛店とは少し違う。
でもだからこそ惜しむ声も多く、現代に復活した暁には”バカウケ”するかもしれません。
立松さんのプロフィールはこちら→https://ten-taku.com/profile/tenkatsu/?id=9340
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